ITエンジニアの辛い悩み!3Kの理由と転職の際の注意点!
ブログやIT記事などではITエンジニアの実際働いている声や評判はあまり良いものを耳にしません。よく言われるのが3K(きつい・厳しい・帰れない)で、納期に追われて残業時間が多く、酷い場合は自宅にも帰れないという辛い状況が語られる事も少なくありません。
なので、ITエンジニアに転職を考えられている人も実際のITエンジニアの人が働いている様子や声などをネットで調べていると悪い事が目に付くので、以下の様な悩みを持っていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。
● 「システムエンジニアやプログラマーの評判が良くないけど本当にそんなに辛いんだろうか?」
● 「どこのIT企業も厳しくて酷いんだろうか?」
● 「家に帰れない日が何日も続く事って本当にあるんだろうか?」
本記事ではそんな悩みをお持ちの方にIT業界はなぜ3K(きつい・厳しい・帰れない)なのかという理由とその辛い状況の回避方法についてまとめてみました。
一面から見た悪い評判に左右されずに、より良いITエンジニアへの転職の参考になれば幸いです。
なぜIT業界は3K(きつい・厳しい・帰れない)と言われているの?
みなさんも耳にしているITエンジニアの良くない声ですが、なぜそのような辛い状況が出てきてしまうのでしょうか?その辛いと感じる状況のほとんどの根本は長時間労働です。
長時間労働が酷いとその日に自宅に帰れない状況になり、その状況が毎日続くと精神的にも肉体的にもきつく、にも関わらず客先や上司からの厳しい指示が止まりません。
ITエンジニアが長時間労働となる3つの理由
ではITエンジニアはなぜ労働時間が多くなってしまうのか、その3つの理由を見ていきたいと思います。
1.属人性が高い仕事である
属人性とは、ある仕事をする際に「この人にしか出来ない」という人に依存している状態の事を指します。ITエンジニアの仕事はこの属人性が非常に高い仕事です。
属人性が低い仕事というのは、マニュアルなどで標準化されており、基本的にはどの人が行っても同じ結果を得る事が出来るような仕事です。例えば、マクドナルドの店員などがそれに当たります。
一方で、ITエンジニアはマニュアル化されておらず、結果を出す為の技術や情報を個人個人が持っている為、代わりの人に簡単にお願いする事が出来ません。
その為、分担して作業する事が難しく、また、代わりの人や複数人で進めるとしても技術や情報の伝達が必要で本人がやるよりも多くの時間がかかってしまう事がしばしばあります。
また、伝達のミスや認識の違いなどのコミュニケーションエラーから問題となり、問題解消の為より多くの時間を必要とする事態も発生します。
このような状況により作業を遂行する時間がどんどん多くなり長時間労働が強いられます。
2.時間をかければ出来てしまう
ITエンジニアは、知的労働作業のイメージが強いのですが、「IT土方」と言われる事があるようにある見方では肉体労働作業となります。
というのも、ソフトウェアを完成させる為にはプログラムが必要になり、プログラムを作っていく作業はパソコンにてキーボードを使って1つ1つ手で作り込んでいきます。
ですので、当然時間をかければたくさんのプログラムを作る事ができますし、パソコンがあればいくらでも出来る為、作業に制限がありません。
皮肉にもパソコンがあればいつでもどこでもプログラムが出来てしまう制約が無いが故に、時間をかければ出来てしまう状況が生まれ長時間作業になってしまいます。
3.人員の投入で余計に負荷がかかる
さきほど見たように「時間をかければ出来てしまう」事があるが為に、スケジュールの遅延があった場合に、人員を投入し、増員して対応する手段を取る事が良くあります。
工場での生産ラインのようにラインを2倍にすれば仕事の効率が2倍になるのとは違い、ITエンジニアの仕事は、1人でやる仕事を2人で行っても期間は半分にはなりません。
それは決められた手順を行っていく訳ではなく、何をどのように作るのかを関わる人達で認識合わせをしながら行う為、コミュニケーションの点でより多くの時間を使います。
その為、人が増えれば増えるほどコミュニケーションが複雑となり、人を増やしても生産性が上がらずにむしろ悪くなるといった事もよくあります。
そうなるとまたその遅れを取り戻す為にさらに増員してドンドン負荷が膨らんでいく負のスパイラルになっていき、いつまで経っても長時間労働から抜け出せなくなってしまいます。
IT企業の現状とエンジニア転職の際の注意点!
さきほどITエンジニアの仕事がつらい状況となる理由を見てきましたが、ではどのIT企業も同じなのでしょうか。もちろん答えは「No」です。IT業界はまだ業界ができて半世紀ほどである為、業界全体として未成熟です。
その為、仕事を円滑に進めるノウハウがまだ十分に確立しておらず、その上システムに求められるものは規模が大きく複雑になっている為、組織の成熟が追い付いていません。
なので業界全体としてはまだまだこれからではあるのですが、やはり大手のIT企業においてはノウハウの蓄積や改善の取り組みから現場の担当者が働きやすい環境を築いている事が多いです。
大手IT企業から学ぶ!転職の際の注意点は?
例えば情報共有システムの大手の「サイボウズ」では、会社の仕組みや制度を変えてこれまでのソフトウェア業界にある文化を変え、個人のライフスタイルにあった働き方が出来るように時短や在宅勤務等を採用しています。
ソフトウェアを作るのは人である為に人材がとても大切だと公言する企業は多いですが、実際に大切にしているかどうかは別で、それは企業の仕組みや制度に現れてきます。
つまりはITエンジニアを3Kにしているのは業界や企業文化であり、ITエンジニアとして転職する際に注意して企業を選択すれば、必ずしも3Kになるという事はないのです。
ですので、転職の際にはこういった個人の働き方に対してしっかりと対策していたり、残業が発生しない様な仕組みが会社として整備されているか?と言う点を事前に転職エージェント等に確認すれば、「辛い」「きつい」「厳しい」などの3K企業に転職してしまうリスクを減らす事が出来ます。
ITエンジニアの辛い悩みについて見てきましたがいかがでしたでしょうか。
3Kにならない取り組みはサイボウズのように公にしている所もあれば、公表せずに企業内だけで取り組んでいる企業もあります。
こういった企業を見分けるには地道に企業情報を調べていく事でもできますが、転職エージェントに相談するといった方法も非常に有効なので、是非積極的に利用してみてくださいね。
エージェントの方は様々なIT企業の情報とその評判などに関しても十分に熟知しているので、今の就業環境や今後について、まず相談してみるのもいいかもしれませんね。