IT業界にうつ病が多い理由は?うつ病の場合は転職すべき?
数年前には”IT業界の職業病”とまで言われたうつ病ですが、ここ最近は以前に比べてそこまで話しを聞かなくなりました。
その理由としては、今現在新卒で働いているSEやプログラマなどは、いわゆる”ゆとり世代”と呼ばれていて、そこまで仕事に対してストレスを感じていないからかもしれません。
しかし、そんな一方で、20代後半〜30代IT業界で働いている人で、未だにうつ病に悩んでいる人も少なくないようです。
● 「以前はIT業界で働いていましたがうつ病で退職、その後復職先が見つかりません・・・」
● 「IT関連の企業で働いていますが、毎日行くのが辛い・・・これってうつの一種でしょうか?」
● 「うつ病で悩んでいるSE32歳の男です。転職すべきか悩んでいます・・・」
● 「ITエンジニアで働いていてうつ病になった場合、転職は他の職種にすべきですか?」
もしかするとあなたも、上記のように「自分はうつ病かもしれない・・・転職した方が良いのかな・・・」と悩まれて、当記事をご覧いただいるのかもしれませんね。
そこで今回は≪IT業界のうつ病と転職≫に関してまとめてみました。もし今現在仕事に行くのが苦痛で転職を考えていたり、うつ病の様な症状に悩まされていると言う事なら、是非参考にしてもらえればと思います。
IT業界にうつ病が多い理由は?
以前に比べると少なくなったものの、今現在も他の業種に比べると、IT業界にはうつ病にかかっている人が多いと言われています。
では、何故IT業界で働く人はうつ病にかかりやすいのでしょうか?
IT業界にうつ病が多い理由
そもそもうつ病にかかる原因とは何なのでしょうか?仕事上に当てはめられる原因について調査してみると、以下の特徴が浮かび上がってきました。
● 几帳面で真面目
● 他の人に仕事を任せられない
● 責任感が人一倍強い
● ”出来ない”と言えない
● 完璧主義
● 周りの評価が高い
● 周りの評価が人一倍気になる
● 人に頼まれた事は簡単に断れない
上記が仕事が原因でうつ病になる主な理由と特徴だと言われているのですが、これらを確認すると、SEやプログラマなど、IT業界で仕事をする人に多く共通する点だと言う事がご理解頂けるのではないでしょうか?
実際にご覧頂いているあなたも、上記のいくつかが必ず当てはまるのではないかと思います。こういった理由があり、他の業種よりもIT業界にうつ病が多いと言う訳です。
うつ病とうつ状態の違い!あなたはどっち?
基本的にITエンジニア関連で働く人にうつ病が多い理由に関してはご理解頂けたかと思いますが、もしあなたが今現在病院にかかっていないのであれば、「自分は本当にうつ病なのか?」、「まさか自分がうつ病なはずはない・・・」と言う思いもあるはずです。
確かに、”自分はうつ病だ”と自覚している人の中でも、実際は病院にかかって医師に診断された訳ではなく、自分自身で勝手にうつ病だと思いこんでいる人もいます。
うつ病とうつ状態の違いについて
今現在「うつ病かもしれない・・・」と悩んでいるあなたも、以下の様な症状を感じているかもしれません。
● 仕事にいきたくない
● 仕事に行ってもやる気が出ない
● 疲れやすい
このような精神的なストレス症状を感じている人の場合は、うつ病ではなくうつ状態の可能性があり、もし上記の症状だけの場合は、恐らく休みの日やプライベートの時間はたのしく過ごせるはずです。
しかし、本当にうつ病にかかっている人は、上記の症状に加えて、
● プライベートの時間も仕事の事を考えて憂鬱になる
● 仕事に言っても、頭痛や胃痛、吐き気を催す
● 職場で何か質問されても思考が停止してしまう
● 食事がのどを通らず、慢性的に睡眠不足
このような症状も現れてきます。
こうなってしまうと、仕事に対してだけでなく、普段の生活を送るのにも支障が出るので、もし今現在上記の様な症状が出ている様であれば、一度退職し休職するか、他の所へ転職する事も真剣に考えるべきです。
うつ病かどうか?を簡単にチェック出来るサイト
上記で紹介したような症状が出ていてもやはり自分がうつ病だなんて信じたくはないかと思います。そこで今回は、うつ病かどうか?を簡単にチェック出来るサイトも紹介させて頂きますので、一度チェックしてみてください。
もし深刻なうつの症状だと言う事が分かれば、まずは病院に行って見る事をオススメします。
IT業界でうつ病になった場合は他業種への転職もあり?
実際にIT業界でうつ病、またはうつ状態になってしまう人は多い物の、不安を感じながらもそのまま仕事を続けている人も多いようです。
では、こういった症状が出る場合は転職した方が良いのでしょうか?またIT関連で働いていてうつ状態になった場合、他の業種へ転職した方が良いのでしょうか?
ITエンジニア業界のうつ病と転職について
IT業界で働いていると、会社の立場や仕事の内容に嫌気がさし、「こんな業界に未来はない・・・一層の事他の業種に転職しようか・・・」と考えてしまう事もあるかと思います。
しかし、IT業界で行う仕事と言えば、幅広く他の職業でも使える様な業務内容やスキル、知識などは少なく、言わば専門的な場所で活躍する”技術職”となります。
その為、他の業種への転職を考えても中々転職先は見つからないだけでなく、実際に転職出来ても長続きしないと言う可能性も少なくありません。
IT業界に嫌気がさして辞めたのに、その後IT業界で幸せに働いている事例
今回記事作成にあたり参考にした本で『SE・エンジニアの本当にあった怖い転職話』の中で、うつ病にかかり退職した人の体験談が参考になるので、端的に紹介させて頂きます。
● 外資系の超大企業で働くJさん
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● 仕事内容:汎用機からデータをひっぱり、VBやWebで画面の作り込み
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● 業務状況:残業代なし、朝10時出社24時上がり、年収300万以下、ボーナスなし
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● 客先の人間は気まぐれに怒鳴り、自社の上司は滅多に顔を見せない
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● 上記の状態で仕事を続けた所、精神科の医師から”うつ病”だと診断
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● 「ここで働いていても未来は真っ暗だ・・・」と感じて退職
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● 働く事自体が嫌になりとりあえず実家に帰る
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● 実家に帰ったものの、友人には裏切られ、更には失恋
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● そんな事もあり、何もする気になれなくなり毎日ネットゲーム
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● その後不安と焦りがどんどん強くなっていく
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● そんな時、以前の勤め先からテスターで来て欲しいと声がかかる
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● 現状に不安と焦りもあった為、「時給制なら・・・」ととりあえず復帰する
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● 復帰した際に、以前プロジェクトで一緒だった人とバッタリ再会する
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● その人に現状の話しをし、他の業種への転職を考えている旨を伝える
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● すると「今のスキルがあって、他の業種に転職するのはもったいない!」と言われる
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● その人から、友人の会社を紹介されて、結局またIT関連の会社に入る
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● 転職先の状況:出張はあるものの、残業はほとんどなし、退社するのも毎日19時過ぎ
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● 「同じIT業界でも職場が変われば続けられるものだな・・・」と実感する
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● 以前とは比べ物にならないくらい平和な毎日
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● 笑い声に包まれた職場で今現在は過ごしている
と言う様に、この転職事例からも学べる様に、ITエンジニア業界でうつ病になった人でも、環境が変われば同じIT業界でも幸せに仕事をする事が出来ると言う事です。
そう考えると、いくら現状に嫌気がさしていても、すぐに他業種への転職を考えるのではなく、やはり今現在のスキルを活かせるような他のIT企業への転職を優先的に考えた方が良いかもしれませんね。
IT業界でうつ病になった場合の転職に関しては、精神的、肉体的な症状によっては、今すぐ退職した方が良いケースもあります。
しかし、今回紹介したように、他業種への転職ではなく、まずはスキルを活かせるような職場を探す方が、転職先も見つかり易いですし、今後うつ状態が改善されるかもしれませんので、慎重に検討したい所です。