会社を辞めるか迷うときにこそ読みたい!仕事を辞める前にチェックすべき重要ポイント!
最近では企業が経営再建の為に”早期希望退職制度”を設けて、希望退職者を募る企業も多くなってきました。
年齢や自分のポストによって、”どのタイミングで会社を辞めるべきか?”や”いつキャリアアップ転職をするべきか?”と言うのは迷う所かと思います。
実際に会社を辞めるかどうか?について以下の様に悩んでいる人も多い様です。
● 「会社を辞めようか迷っているのですが、どういった基準で判断すべきですか?」
● 「結婚を機に会社を辞めるか迷っているのですが、上司が納得してくれず悩んでいます・・・」
● 「会社で1人だけ浮いているので、辞めようか悩んでいます・・・」
● 「このまま会社を辞めて転職した方が良いのかどうか迷っています・・・」
人それぞれ理由や境遇は違うものの、上記の様に会社を辞める事に対して悩んでいる人は少なくありません。もしかするとあなたも同じような悩みを抱えている所かもしれませんね。
そこで今回は≪会社を辞めるか迷うときこそ読みたい!仕事を辞める前にチェックすべき重要なポイント≫についてまとめてみました。
退職する前にチェックしておきたいポイントなどもまとめましたので、是非参考にして頂ければと思います。
会社を辞めるか迷ってしまうのは何故?
会社を辞めようかと迷ってしまう場合は、必ず何かしらの理由があるものです。そこでまずは、あなたが迷ってしまう要因となっているものから確認してみましょう。
会社を辞めようか迷う!よくある5つの理由!
1.長く勤めすぎている
「給料は水準より低い」、「サービス残業当たり前」、「モチベーションが上がらない仕事内容」、そんな会社に勤めていても、”長く勤めすぎてる”と、色々な不安がよぎってしまい中々辞めれないと言う人も少なくありません。
勤めて3〜5年ぐらいなら、それほど迷う事もなく辞める事が出来るかも知れませんが、特に5年を超えると・・・
● 一から人間関係を構築するのが面倒
● 今より仕事内容が悪くなったらどうしよう
● 新しい仕事を覚えられ無かったらどうしよう
など辞めたい気持ちより”長く勤めた会社を辞める事への不安”の方が強くなってしまいます。
こういった理由から辞めるのを迷うと言う人も多い様です。
2.年齢的に不安
年齢が20代前半であれば、思い切って勢いで転職を決意する事が出来ますが、20代後半から30代、更に40代ともなると、どうしても迷ってしまいます。
20代前半であれば、もし転職して失敗しても、まだその後2回、3回とチャレンジ出来ますが、30代40代にもなると、もう失敗は許されません。
こういった年齢的な不安が大きくて、「会社を辞めようか迷う・・・」と言う人も多い様です。
3.守るべき物がある
会社を辞めようか迷った時に、養っている妻や子供がいたり、看病をしている病気の両親がいるなど、守るべきものがあると、思い切って辞める事が出来ません。
家族以外でも、例えば家や車を購入し、毎月ローンを払っている状態で、万が一転職が失敗してしまって、「その後ローンを払えなくなったらどうしよう・・・」と言う不安がよぎってしまう事もあります。
こういった守るべきものや守るべき人、守るべき生活などがあると、どうしても会社を辞めたくても迷ってしまいます。
4.転職の失敗談を知りすぎている
周りに転職で成功した人がいなかったり、ネットなどで調べて「今は不況だから転職先がみつからない・・・」などの失敗談を見過ぎていて、思い切って会社を辞めれないと言う人もいます。
会社を辞めるか迷うほとんどの理由が何らかの不安から来ていますが、あまりに転職で失敗した体験談を知り過ぎていると、転職した後の良いイメージより悪いイメージばかりがよぎり不安になってしまいます。
5.やりたい事が分からない
会社に対しては不満ばかりで毎日我慢しながら勤務していると言う人でも、やりたい事が分からずにずっと仕事を続けていると言う人もいます。
生活をする為に仕事をしてきた人の場合、会社を辞めようと思っても、その後何をすれば良いか分からずに会社を辞めるに辞めれないと言う人も少なくありません。
将来に向けて目標を明確に持っている人や、将来のビジョンがしっかりとしている人にとっては考えにくいかもしれませんが、実はこの理由で会社を辞めるか迷うと言う人が一番多いかもしれません。
会社を辞めるか迷った場合に確認しておきたい事!
会社を辞めようかと迷った際に勢いで辞めてしまうと、後で一生残る程の後悔につながる可能性もあります。
”今会社を辞めても大丈夫か?”と言うのを、今の段階でチェックしてみて、自分自身の気持ちを再確認してみてから冷静に考えてみてはいかがでしょうか?
会社を辞めるか迷った時の5つのチェックポイント!
1.会社を辞めたい理由と解決出来るかどうか?
毎月の給料から賞与などの給与面、労働時間の長さやサービス残業の多さなどの就業面など、人それぞれ会社を辞めたい理由があるかと思います。
ただ、漠然と「会社を辞めたい・・・」と思っている人も多く、”自分は何故今の会社を辞めたいのか?”と言うのがハッキリとしていないと言う人もいます。
まずは自分が会社を辞めたい理由をいくつでも良いので書き出し、そのそれぞれで”会社を辞めずに解決する事が出来ないか?”と言うのを考えてみてください。
一つ一つ冷静に考えると、「あれっ・・・自分の悩みって会社を辞めなくても解決しそうだな・・・」と言う事に気付く場合もあり、その場合はリスクを背負って会社を辞める必要はないかもしれません。
2.メリットとデメリットの整理と書き出し
会社を辞めるか迷った時に効果的な解決法として、まず今の会社に居続ける事のメリットとデメリットを整理してみます。
会社を辞めたいと考えている時は、デメリット(嫌な部分や不満)ばかりが頭をよぎり、客観的に今の会社の良さを見れなくなっています。
両方を冷静に客観的に見るには、メリットとデメリットの両方を紙に書き出し、その両方を考慮した上で落ち着いて考えてみてください。
すると、”今会社を辞めるべきか?”それとも”良い面もあるのでこのまま会社を続けるべきか?”と言うのが見えやすくなります。
3.過去の自分と今の自分の比較
特に会社に長くいたり、普段の仕事が”同じ作業の繰り返し”だと言う人の場合、自分が今の会社にいて、どれぐらい成長したか?と言うのが見えなくなっている事があります。
また、会社を辞めたいと思う時にはこれまでの会社での経験や昇給などを忘れてしまっている事も少なくありません。
一度自分の現状を考える為に、3年前、5年前の過去の自分と、今現在の自分とを比較してみるのもオススメです。
例えば
● 仕事内容
● 給料面
● 人間関係
● 就業環境
●福利厚生
など、何も全く変わっていない様であれば、そのまま会社に居続けても現状が変わらない可能性が高いので、思い切って辞めてしまうのも良いかもしれません。
「昔は良かったのに・・・」と自分の会社に対して嘆いている人も多いですが、現状と過去を比較する事で、会社に居続けるのもバカらしくなるかもしれないので、是非一度、過去と現在の状況を比較してみてください。
4.このまま一生今の仕事をやり続けられるか?
会社を辞めるか迷った場合、”このまま一生今の仕事をやり続ける事が出来るか?”と言うのも考えた方が良いかもしれません。
考え方としては・・・
● 何故今の会社に入ったのか?
● 元々自分は今の会社で何がしたかったのか?
● これからどんな事がしたいのか?
などを考えると、自然と”今の仕事をやり続ける事が出来るか?”と言うのも見えてきやすくなります。
これを考える事で、「今の仕事は好きで続けたいけど会社に対して不満があって辞めたい」のか、「今の仕事自体が苦痛で、職場が変わっても同じ仕事をしたくない」のかが分かります。
これが分かると、違う職種へ転職したいのか?それとも今の仕事のまま職場を変えたいのか?などが明確になります。
5.今の会社を辞めてやりたい事があるか?転職先は見つかるか?
前項でも少し触れましたが、基本的に”会社を辞めたいけど迷う”と言う場合は、何らかの不安をかかえている事がほとんどです。
ただ、その不安を払しょくして会社を辞めるには、その後の人生を生き抜く活力ややる気と言うのが確実に必要となります。
そのやる気や活力の源になるのが、”自分のやりたい事”でもあるので、まずは会社を辞めて何をするか?と言うのも考えなければいけません。
その後、自分の年齢でその業種にチャレンジできるか?また今の経験やスキルで転職先が見つかるか?と言うのも事前にチェックしておきたいポイントとなります。
仕事を辞める理由ときっかけまとめ!会社を辞める口実、嘘をついても大丈夫?
前章では、会社を辞める前に確認しておきたい項目をご紹介しました。ここからは、仕事を辞める理由ときっかけを詳しくお届けします。
会社を辞めるために最適な口実はあるのでしょうか。嘘をついても良いのかなど、退職事情に迫っていきます。
よく有りがちな仕事をやめるきっかけ!
給与・待遇が変わらない
経済状況とも関係していますが、利益率が低下している場合に、給与が数年変わっていない、頑張っているのに昇進しない、売り上げに貢献しているのに給与が上がらないという要因がきっかけで会社の将来性に不安を覚える方が多いです。
そのほか使いたくても有給を消化できない、深夜や早朝の出勤もあり、休日出勤に不満を覚えた、給料がわりに合わないなどの意見も聞かれています。
労働時間の増加
順調に会社で昇進したのは良いけれど、責任のある立場になればなるほど、プロジェクトのマネジメントや部下の進捗管理など、やるべき仕事は多岐に渡ります。
これまで昇進を目指して頑張ってきた人ほど、責任のある立場について燃え尽き症候群になってしまう方も多いのです。
体調の悪化
長い労働時間に拘束されながらも、頑張ってきたけれど、あるとき体調を崩して会社を辞めるという方も多いです。
会社の前にくると吐き気がする、精神的に追い詰められ夜も眠れないなど真面目に働き、プレッシャーを感じやすい人ほど、このようなストレスに見舞われています。
「仕事に行く気になれない」「朝起きるのがつらい」という方も、要注意です。ここのところ体調がすぐれないという方は、病院を受診するなど対策を講じましょう。
現代では、うつ病や不安障害など精神的な病気を理由に辞める方が増えています。
人間関係の悪化
職場の人間関係が悪化してしまったこときっかけに会社を退職する方も大勢います。
これまでは、人間関係が良好であった人もささいなことで、上司や同僚との仲が険悪になることもありますよね。
このような状態を、うまく和解できれば良いのですが、上司や同僚と険悪な仲になった理由が理不尽なものであれば、仕事のやる気おきないですし、ますます関係が悪化することもあります。
人間関係が悪化すると、場の空気も悪くなりますし、注意散漫になって仕事への影響も大きいですから、勇気をもって職場を辞める方もいます。
結婚・出産を機に辞める
結婚相手の住む場所へ引っ越しをする関係で、仕事を辞める方も多いです。
「引っ越しの際に通勤時間が今より長くなった」という方や、「出産後の職場復帰を希望しているのに、時短勤務などの制度がない」などの就業規則に関係する理由もあります。
家族の介護
家族や親族が介護の必要な状態となり、常に自宅にいなければ生活ができないという状況に陥る方も多いです。
介護保険を利用しているけれど、それだけではまかなえない世帯も多く、家族が常に同伴することも。
会社にリモートワークの制度があれば良いのですが、日本そのものがリモートワークの普及率が労働人口の8%前後で推移しているため、まだまだ浸透していないのが現状です。
将来に希望がもてない
長年職場にいて、いつも単調な仕事でマンネリ化している。ある程度の仕事もまかされるようにはなったが、これ以上の成長が見込めずやりがいを感じないという方も多いです。
特にキャリアアップ制度について、所属する会社で自分自身の成長するイメージを持てないという意見もあります。
会社を辞める理由、嘘をついても大丈夫?
会社を辞める理由は人それぞれ異なります。ただ自主退職の場合、必ずしも本当のことを話す必要はありません。
もちろん、嘘をつくことで誰かを困らせてはいけませんが、会社を辞める理由として本音を伝えることができない場合もあります。
例えば、「人間関係については話したくない」「仕事のプレッシャーでつぶれそう」「同僚から無視されている」などの理由を伝えてしまうと、上司にかけあい仕事量について見直す、部署移動を検討するなどと言われて辞められないケースもありますよね。
本当は辞めたいのに辞められないことは、本人にとって、最もつらいことです。
当然、社会人として嘘をつくことはいけないですが、辞められずに苦しむのなら、自分を追いつめない嘘で会社を退職する方法も選択肢に入るかもしれません。
例えば「実家の家業を継ぎたい」や「親の介護をする」など追求されたときに、あからさまな嘘とわかるものは社会人としてやめましょう。
まさに本音と建前という言葉の通り、嘘をつくのであれば、誰もが不信感を持つことがなく、嘘をついた本人も心を痛めずに済むことが肝心です。
会社を辞める理由として使える口実は?
ここからは、会社を辞めたいときに使える口実について、よくありがちな口実を抜粋してお届けします。
自分を高めるために他の職種を体験し成長したい
この場合の本音としては、会社の上司や部下との人間関係が嫌だ、仕事のやりがいを感じられず、転職したいなどの理由が挙げられます。
しかし、本音を上司に伝えると配置転換や別のプロジェクトを進められるかもしれません。
このような状況になってしまうと、また我慢の日々が続くかもしれませんよね。それを防ぐためにも、他の職種を体験してみたいと伝えることが無難です。
仕事に追われて時間にゆとりがなく家族と過ごす時間を大切にしたい
この場合の会社を辞める理由としては、仕事に追われており、長時間残業や休日出勤等で家族と過ごす時間が少ない、子供の寝顔も見ることができないなどです。
もっと自分の時間にゆとりを持ちたい場合には、家族と過ごす時間を理由に転職したいと上司に伝えるのもありです。
異業種で自分をさらに成長させたい
現在の会社の給料に不満がある、または先輩や上司の給料事情から将来の給料が不安だ、さらに給料面で恵まれている会社に転職したいという場合に使用できます。
「給料が低いため会社を退職したい」と誰もが感じていますが、退職理由としてなかなか言い出せないのも事実。
そのような場合は、新しい環境で自分を成長させたいと伝えることで、当たり障りのない印象を与えることが可能です。
また、この先出世する可能性が低い場合でも、この伝え方は使用できますよね。
会社を辞める理由ランキングトップ5!おすすめの理由はある?
ここでは、会社を実際に辞めた際に使用される理由をランキング形式でご紹介します。
会社を辞めた理由については、転職サイト「エン転職」の2017年5月の退職理由についてのアンケートを元にお届けします。
(参考:エン転職 https://employment.en-japan.com/enquete/report-33/)
1位.給料が低いから
今回のアンケートでもっとも多かった退職理由は、「給料が低かったから」という理由です。
内定時に言われていた給料よりも、実際の契約時には給料が下がっていたという方もいます。
特に入社時の契約の際に交わした内容と、入社してからの給料に差があり、不信感を抱いたケースが多いようです。
2位.評価や人事制度に不安があった
第2位は、会社の評価や人事制度に不満があったという方が多いです。
客観的視点から、社内評価をしてもらえれば良いのですが、いまだに上司のお気に入りの人が昇進するといったケースもあります。
感情によって人事評価されることは誰も望んでいませんよね。
3位.残業や休日出勤が多くて辛かった
残業や休日出勤が多くて辛いという理由から辞める人も多いです。
特に繁忙期は帰宅することができず、会社で一晩過ごすなんてことも。また職種によっては、日を超えることもしばしば。
4位.業界や会社の将来が不安になった
会社の業績不振や人員不足などが顕著に現れると、精神的にも体力的にも、残される従業員にとってはつらいものです。
また、人手不足によって3位にある残業時間が増えたという意見もあります。
5位.人間関係がうまくいかなかった
会社全体に特に不満はないけれど、一部の上司や同僚、部下との人間関係をうまく構築できずに悩み続けた結果、退職をするという方も多いです。
特に、上司や同僚からいじめの対象とされ、社内が愚痴であふれているとやる気も低迷してしまいますよね。
仕事を辞める時期とタイミング!会社を辞める際は何ヶ月前に言うべき?
ここからは、実際に仕事を辞めようと決意した人のための仕事を辞める時期とタイミングについて詳しくご紹介します。会社を辞める際は、何ヶ月前に言えば良いのかなどより具体的にみていきます。
会社を辞める時期で最も多いのは何月?
会社を辞める時期で最も多いのは、12月と3月と言われています。
その理由としては、これらの月が年末・年度末ということで、業務整理がされやすい時期であること、さらに12月前後であれば冬のボーナスが支給されることも関係しているようです。
また、ボーナスという経済的な余裕だけでなく、10月・3月は求人の多い月ということもあり、次の転職をスムーズに進めるためにこの時期を選ぶ方も多いです。とはいえ、会社や職種によってはベストなタイミングが異なります。
まずは経済的に損をすることはないのか、そして、次の転職に有利なのかをじっくり考えてみましょう。
会社を辞めるのにベストなタイミングは3つ!
7月・12月のボーナス期に辞める
7月・12月前後にやってくるボーナス期であれば、ボーナス支給後に退職することができ、経済的にもゆとりのある状態で、次の転職活動に移ることができます。
ボーナス期に会社を辞める場合には、ボーナス前には退職の意向は示さずに、ボーナス支給後、数週間後に退職したいことを伝えると良いでしょう。
ボーナス前に退職したい旨を伝えてしまうと、ボーナス支給額が減少する、評価が下がるなど良いことがありません。
退職金支給後に辞める
退職金の支給制度は、会社によって異なりますが、概ね3年前後の支給が多い様子です。ただ中には、さらに早い段階で支給される会社もあります。
たとえば、3年で退職金が支給されるにも関わらず退職金制度を十分に理解しなかったために、2年で辞めてしまったとなれば、少しもったいないですよね。
事前に勤務している会社の退職金制度を確認しておきましょう。
転職時期を優先して辞める
ボーナスの支給や退職金も重要な要素ではありますが、会社を退職した次の転職先も決めておく必要がありますよね。
ボーナスの支給はいずれにしても、自分に合う環境で次の職場を見つけたいという方は、転職時期を優先して今の会社を退職することをおすすめします。
次の転職を有利にする場合ですが、一般的に求人数が増加する傾向にある月は、10月・3月が多いと言われています。
10月であれば夏のボーナスも支給され、転職活動もスムーズに進む可能性が高いです。
また、3月であれば決算月と重なる場合があるため、冬のボーナス支給後に退職手続きを進めると、忙しい時期と重ならずに退職ができます。
決算月は、会社によっても異なるのですが、転職をスムーズに進めたい場合には、10月と3月を意識して転職活動を行えるように準備しましょう。
会社を辞める期間の平均は?仕事は何年働いて辞めるべき?
就職・転職・人材派遣の大手である株式会社マイナビによる、転職経験者20〜39歳を対象としたアンケートによると、転職経験者のはじめての退職事情をよく垣間みることができます。
(参考:マイナビ転職 https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/caripedia/36)
このアンケートによると、はじめて会社を辞めた時期は入社何年目かという項目があり、1年目と答えた人は全体の17.7%にとどまりました。
そして、2年目と答えた人は23.0%、3年目と答えた人は25.7%という結果に。つまり、多くの人が入社3年未満で会社を退職している様子が伺えます。
「石の上にも3年」ということわざがありますが、はじめての会社での退職率をみる限り、必ずしも3年以上働いて退職しているわけではないようです。
ひと昔前は、入社3年以内での転職は不利なのではないかと言われていましたが、現在では必ずしもそうではなく、入社3年以内でも将来生のあるスキルや資格をもっている、即採用される実力があれば、市場は違っても転職率にそこまで影響はありません。
会社を辞める場合は何ヶ月前、何日前に言うべき?
ここからは、会社を辞める前に社会人として最低限守っておきたい退職の意向を伝える期間についてご紹介します。会社を辞める場合には何ヶ月前にいうべきなのでしょうか。
民法上では2週間前でも退職の申し出は可能
会社を辞めることが決定したら、退職の申し出をしなければいけません。
通常退職の申し出は、民法上で決められている「2週間前」には退職届の提出をすれば良いことになっています。
1 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる。
この場合において、雇用は、解約の申し入れの日から2週間を経過することによって終了する。
出典:民法第627条
つまり、雇用期間の定められていない契約の場合は、2週間前に退職したい旨を申し入れれば、退職が可能となります。
多くの方が疑問に思っていることとして、会社の就業規則に「1ヶ月前」に申し出るようにと記載されている場合、規則に従うべきかという質問があります。
しかし、就業規則はあくまでも会社の指針であるため、原則は民法に従い退職願いを申し入れて問題ありません。
ただ、会社側も次の採用準備など一定の期間が必要なため、就業規則では「1ヶ月前」と記載しているのです。
緊急性がなく円満退職を望む場合は、会社と退職時期について相談することをおすすめします。退職する側、される側ともにお互い嫌な気持ちになることなく退職したいですね。
仕事を辞める時の会社への伝え方!円満に退職、転職する為の挨拶のマナーとは?
会社を円満に辞める場合には、退職時期や申し出も重要ですが、社会人としてのマナーも重要です。社会人としてのマナーを学び、円満退職につなげましょう。
電話やメールで退職や転職の報告をするのは絶対にNG!
最近では、SNSが浸透し、チャットツールも普及してきており、社内外の連絡をそれらのツールで行う会社も多いですよね。
しかし、一般的には電話やメールで退職や転職の意思を伝えることは円満退職をする場合には良い方法ではありません。
お世話になった上司や同僚に退職の意思を直接伝えることも大切ですし、いざ退職ともなれば退職届や書類の申請、備品の整理など会社としても手続きが必要な場合が多く、電話やメールで退職の意思を伝えられても、非常に効率が悪いばかりか会社の負担が増してしまいます。
また、退職したい本人からしても、退職がスムーズに行われないというデメリットしかありません。きちんと上司や人事課に退職の意思を伝える必要があります。
引き止めに合わない為の会社への良い方法や伝え方!
円満退社をするためには、引き止めに合わないように努力することも重要です。
多くの場合、引き止めに合ってしまう理由としては「退職理由が会社からみると改善の余地がある」場合や、「移動や仕事量の調整でなんとかなる」、「退職予定者が非常に優秀な場合」が考えられます。
このような引き止めの対象にならないようにするためには、「ポジティブな退職理由」が重要です。
たとえば、「他業種で新しいチャレンジをしてみたい」「起業するための力を養いたい」など、前向きな理由であれば、その人の目標や夢を所属する会社が引き止める理由は、どこにもありません。
退職希望者を引き止める場合、その多くがネガティブな理由である場合が多いのです。
夢や希望を全面的に押し出して、上司に伝えればきっとあなたの目標を応援してくれるでしょう。
円満退職する為におさえておきたい伝え方のポイント3選!
ここからは、円満退職をする為におさえておきたい伝え方のポイントを3つの要点を交えてご紹介します。
直属の上司へタイミングを見て相談する
円満退社をするために退職の意思を示すのですが、まずしなければいけないことは直属の上司に退職の相談をするということ。
中小企業であっても部長や課長にいきなり退職の意思を示すことはNGです。
直属の上司が忙しくない時間を考えて「お手すきの際に、ご相談したいことがあるのですが、お時間よろしいでしょうか」などと一言伝えておきましょう。
直属の上司のタスク整理の兼ね合いもあるはずです。その後は、直属の上司からの指示で退職の相談をすると良いですよ。
そして、実際に直属の上司が部長や社長と話し合い、退職の時期や後任者の選定にあたります。
会社の不平・不満は極力避けること
よく会社を退職する際に、会社の不平や不満を全て話してしまう方がいます。
不平や不満を話すこと自体は、会社からすると改善点の指摘になり、非常にためになることではあります。
しかし、気をつけなければいけないことは、退職する本人自身にはデメリットも多いということです。
というのも、改善点を会社に指摘すると会社からすれば貴重な意見を述べてもらっているわけですから「その不平や不満を改善するから引き続き残ってくれないか」と引き止めにあう可能性があります。
「今日はここまでで、もう一度考えて欲しい」なんて言われた場合は、退職日が先延ばしになることも。
そのような状況を避けるためにも、不平や不満は最小限にして、引き止めに合わないように努めましょう。
基本的には就業規則を守って行動を
多くの会社が就業規則に退職の申し出に関する期日が定められています。
もしそこに「1ヶ月前の申し出」とあるのであれば、きちんとその期日を守りましょう。1つ1つ就業規則に則って手続きをすすめれば、良い印象で円満退社できますよね。
就業規則に反して退職手続きを行うと、上司や社長からも良く思われないですし、かえって退職がスムーズにいかない場合もあります。
仕事を辞める方法と手続き!会社を辞める前に必要な準備と手順
ここからは、会社を辞める方法と手続きについて詳しくお届けします。会社を辞める前に必要な準備はどのようなものがあるのかみていきましょう。
会社を辞める前にしておきたい事とは?
やりたくない事をリスト化する!
前項でも少し紹介しましたが、「会社から逃げたい!」、「もう会社に行くのが嫌だ・・・」と言うネガティブな理由での退職はあまりオススメ出来ません。
出来れば”次にやりたい事や仕事”をしっかりと見つけてから、前向きに退職すると言うのが、今後の成功には欠かせません。
ただそう言っても「自分のやりたい事なんてわからない・・・」と言う人も多いかと思いますので、まずは”やりたくない事”をリスト化してみてください。
例えば・・・
● 人に頭を下げたくない
● 安い給料で働きたくない
● 上司から文句や愚痴を言われたくない
● あの人と一緒に働きたくない
● 朝7時に起きて出勤したくない
● 満員電車に揺られて出勤したくない
● 残業したくない
などの様に、やりたくない事をいくつでも良いので、まずはリスト化してみてください。
”人がやりたいと思う事”は、自分自身が心の底から思ったものではなく、世の中のモラルや流行、友人や家族からの期待などに影響されている事がほとんどだと言われています。
ですので、まずはやりたくない事をリスト化すると、自然と「死ぬまでにこれだけはしておきたい!」と言う”本当に自分がやりたい事”が見つかりやすくなります。
自分の適正年収や価値を知る!
不満や悩みを毎日抱えながら会社に行っている人で、本当にもったいないのが、”自分の適正年収や価値”が分かっていないケースです。
社会的に見ればすごく優秀な人材であっても、一つの会社に居続けている事で、自分を過小評価してしまっている人が驚く程多いのは、日本人の持つ特性ともいえるかもしれません。
まずは騙されたと思って転職サービスに登録し、キャリアアドバイザーに相談してみてください。
キャリアアドバイザーは、あなたの適正年収や市場価値を的確に判断してくれますし、今よりももっと待遇や給与が良い職場を紹介してもらえる可能性も十分にあります。
会社を辞める前に必要な手続き
会社を辞める際には、必要な手続きが多いです。ここでは、主に予想される書類の代表的な事例をご紹介しますので、参考にしてください。
年金手帳
多くの場合、年金手帳は入社時に提出しますよね。そして提出後は返却される場合が多いのですが、会社によっては退職するときまで管理している場合があります。
このような場合には、退職前に総務や人事担当などに返却の旨を伝えるようにしましょう。
雇用保険被保険者証
雇用保険被保険者証も、入社するときに会社に提出する書類の1つですが、こちらも年金手帳のようにすぐに返却されず会社が管理している場合もあります。
退職にあたっては返却が必要なため、事前に確認しておきましょう。
健康保険被保険者資格喪失証明書
会社に在籍中に、加入していた健康保険の資格喪失したことを証明するもので、退職後に国民健康保険への移行の際には必要になりますので、総務等に確認しておきましょう。
離職票
離職票は、退職日には受け取ることができず、退職後10日前後で受けとることができます。
主に、失業給付を申請するときに必要です。退職前に転職先が決定していれば必要ありませんが、念のためもらっておくと良いでしょう。
退職証明書
会社を退職した後に、家族の健康保険、被扶養者になる際には必要となります。事前に会社側に確認しておくと良いでしょう。
源泉徴収票
会社を退職した年の確定申告を行う際に、次の職場では提出を求められます。
転職先の会社にて、年度末調整をするものですので、忘れることがないように事前確認しておきましょう。退職後に受け取ります。
会社を円満に辞めるには?最初に相談すべきは上司?同僚?後輩?
会社を円満に辞めたい場合に、みなさんは誰に相談した方が良いと思われますか。
気の合う同僚や後輩などたくさんの人の顔が浮かぶかもしれませんが、基本的に最初に相談するべき人は同僚でも後輩でもなく、直属の上司です。
その理由としては、信頼している同僚や部下だと思っても、退職する意向を伝えてしまうと社内にその噂が広まるだけでなく、会社にとっても経営上の重要事項が漏れることは問題です。
そのようなことが、先に社内に広まることはあってはいけません。
どのようなことがあっても、直属の上司に「一身上の都合でご相談があるのですが」と相談を持ちかけるべきでしょう。
軽々しく退職について、同僚や後輩に伝えるのは社会人としてマナー違反になります。
正しい仕事の辞め方!準備から退職までの手順
ここからは、正しい仕事の辞め方と題して、退職の準備から退職当日までの手順をご紹介します。今後退職を希望する方も、参考にして頂ければ幸いです。
退職意思をもう一度確認する
退職の準備をすすめる前に、行って欲しいことが「退職の意思をもう一度確認する」ということ。
これは退職を後悔しないためにするものです。自分は本当に退職する必要があるのか、退職してどのような未来を望むのかを、イメージしましょう。
安易に上司が嫌いだから、仕事がつまらないからと考えず、自分はどのような将来を歩みたいのか、そして次の職場へ行ってどのようなキャリアアップを図るのかを具体的にイメージしてみましょう。
直属の上司に申し入れる
直属の上司のタイミングを見計らい、まずは口頭で一身上の都合でご相談があるという形で話しをもちかけましょう。
なお、相談を持ちかける際は就業規則に記載されている退職の申し出の期間内に行ってください。
上司や部長との面談
上司や部長との面談が複数回あると考えましょう。この面談で、なぜ退職したいのか、退職が必要な理由を丁寧に説明しましょう。
不平・不満があっても最小限にとどめ、できるだけポジティブな退職理由を伝えましょう。
円満退職のためには、引き止めに合っても、冷静に退職に至った理由を伝えれば何の問題もありません。
また、面談の際には有給消化をしつつ退職ができるのか確認しておきましょう。なお、上司や部長からの許可がおり次第、担当部署や関係者への挨拶は随時行ってください。
退職届の提出
直属の上司、部長や社長との話し合いのもと、承認がおりたら指示に従って退職届を提出してください。
退職届は、会社によってフォーマットが決まっている場合もあります。事前にしっかり確認して規則に従って提出しましょう。
実務の引き継ぎ
退職届も済んだ場合は、実務上での引き継ぎや代わりの担当者へ確認事項の伝達など身辺整理をしましょう。
担当する部署内に未処理の業務がないように、しっかり確認する必要があります。
退職当日
退職当日は、主に手続き書類の整理などが業務内に入ってくると思われます。
総務部や関係者との打ち合わせをしっかり済ませておき、退職手続きを進めましょう。
会社を辞める前に有給は消化できる?有給を取って退職するとトラブルになる?
まず会社を辞める前に有給消化が可能かどうか結論からお伝えします。「退職前の有給消化は可能」です。
その理由は、労働基準法第39条によって、その権利が保証されているからです。基本的に会社側は、有給休暇の申請を拒否することはできません。
つまり、80%以上の出勤率を満たしているのならば、勤続年数に応じて付与される有給を消化できます。
ただ、有給消化の残り日数や出勤率を事前に把握しておかないと、会社側とトラブルになるというケースも稀に存在します。
それらを防ぐためには、会社の就業規則に明記されている有給休暇の残り日数を確認しておきましょう。
ひとまず転職サイトや転職エージェントに相談してみる!
会社を辞めるか迷う時には中々人に相談しにくいものですが、転職サービスに登録してエージェントやキャリアコンサルタントに相談する事で、円満に退職できたと言う事例も少なくありません。
すぐに転職を考えていなくても、登録して求人情報などをチェックすると、同業他社の給料や福利厚生の現実を知る事が出来ます。
他社を見ると「もっといい会社があるんだ!!」と転職を決断するきっかけになるかも知れません。
親身になって相談に乗ってくれるオススメの転職エージェント!
今現在は沢山の転職サイトや転職エージェントがありますが、転職サイトは基本的に登録して自分で求人を探す事になります。
そう考えると、退職や転職に関して迷っていると言う事なら、以下の様な親身になって相談に乗ってくれる転職エージェントの登録がオススメです。
● type転職エージェント
● マイナビエージェント
● リクルートエージェント
上記は全て無料で登録出来ますし、一度面談の際に退職や転職について相談してみてはいかがでしょうか。
会社を辞めるか迷う場合に事前にチェックしておきたいポイントを今回はまとめて紹介させて頂きましたがいかがだったでしょうか?
会社を辞めるかどうかの判断に関しては、今後一生の人生に関わる重大な決断になりかねないので、今回の記事を参考に、前向きに転職できる様に、是非出来る事から試してみてくださいね。