転職前に貯金はしておくべき!?会社を辞める前の貯金と注意点
転職を行う上で気になるのが貯金額ですね。転職先がすぐ決まれば良いですが、数ヶ月転職活動が続くことを考えるとその期間の費用が気になるところです。
将来のために貯蓄している物とは別に転職資金として計算していないと、生活が苦しくなってしまうということになりかねません。
ここでポイントになるのは以下のようなものがあります。
● 「転職にかかる費用の総額はどのくらいなのか?」
● 「1ヶ月に必要な生活費はどのくらいなのか?」
● 「いくら転職費用として貯金しておけばよいのか?」
退職後、人によっては失業給付金がもらえるケースもあるでしょう。ただそのお金を計算に入れるのではなく生活費としてどのぐらいかかるのか想定しておくことが大切です。
転職活動にかかる費用!意外にかかる費用とは?
いざ、転職活動をしようと思ったとき、考えておきたいのがお金のことです。
特に退職後は収入が一気になくなってしまうわけなので、なんとなくお金を貯めて置いた方が良いのかなと思っている人は多いのですが、具体的にいくらと金額を決めている人はあまりいません。
実は、退職後はもちろんのこと、在職中であっても転職活動は意外と費用がかかります。
手元にお金がないと、心に余裕ができず、転職活動そのものにも影響してくるので、転職を始める前にまずは費用について知っておきましょう。
転職活動の費用!内訳や平均は?
転職活動で主にかかる費用は以下のとおり。
●面接や企業展へ行くための交通費
●履歴書など必要な書類作成にかかる費用
●スーツなどの身の回り品にかかる費用
これは在職中の転職であっても、退職後の転職であっても、どちらにもかかる費用になります。
具体的にどういったことにお金がかかるのか、1つ1つ解説していきます。
1.交通費
転職活動で一番お金がかかるのが交通費です。転職となると、面接は必須になってくるので、受けたい会社に足を運ぶ必要があります。
受けたい会社で希望どおりに就職できればあまりお金はかかりませんが、なかなか転職先が決まらないとなると、何社も足を運ばなければならないので、その分交通費はかかってくることになります。
また、いきなり面接になるケースもあれば、最近では転職エージェントに話を聞いたり、企業展に行くといった転職活動をする人も多いので、そういった活動をするとなれば、プラスで交通費が発生することも考えておきたいところです。
2.履歴書などの書類作成費用
転職活動で必要になるのが、履歴書や職務経歴書。これらも、何社も受ける場合は受ける会社の分必要になってきます。
履歴書1個あたりはそんなに高くはないのですが、失敗したときのためにストック分も購入しようと思うと、少し費用はかかってきてしまいます。
もちろん受ける会社が多かったり、履歴書を書くのに失敗する枚数が増えれば増える分、追加で購入しなければならないので、実は馬鹿にできない費用でもあるんです。
また、職務経歴書はパソコンで作成するのが一般的になってきましたが、作成したものを印刷する費用がかかったり、自宅にPCがない場合は、PCを購入したり、借りられる環境へ行かなければならないことを考えると、かなり費用がかかってきます。
3.スーツなどの身の回り品の費用
転職活動はスーツで行うことがほとんど。前職やいまの仕事でスーツを着用している人は、新しく買い替える必要はありませんが、スーツを持っていない人は、転職用に買わなければなりません。
スーツを買うとなると、カバンや靴もビジネス用に一式そろえたいところなので、金銭的にかなり負担がかかってくる可能性があります。
意外とお金がかかる費用に注意!
これらの費用にくわえて、遠方での転職を考えている人は特に注意が必要です。
というのも、県をまたいでの転職となった場合、交通費と合わせて宿泊費が必要になるケースがあるためです。
転職を機に、上京しようと考える人も少なくないのですが、転職活動のたびに交通費がかかったり、短期間で集中して転職活動しようとすると、宿泊費が必要になってきたりします。
また、遠方でなくても、転職活動の回数が多いと、その分行き来する交通費はかかってしまいます。
片道では大したことないと思っていても、いろいろな会社に訪問するたびに出費がかさんでいくものなので、注意しておきましょう。
100人に実際にアンケート調査!在職中に転職活動する場合の貯金額!50万円は必要?
在職中の場合、働きながら転職活動をすることになるので、貯金がなくても大丈夫と思う人もいるかもしれません。
ただ、転職のタイミングがいつになるかわからないことや、転職活動を円滑に進めることを考えると、ある程度貯金があった方が心に余裕もできてスムーズに転職ができるでしょう。
在職中に転職活動をしようと思ったとき、いくらくらいの貯金があるのが理想なのか、実際に転職活動をした人のデータも合わせてご紹介します。
貯金はいくら必要?50万円あれば大丈夫?
先程ご紹介した、転職活動にかかる費用を平均して1ヶ月に5万円かかると仮定します。1年間転職活動することを考えると、合計60万円かかることに。
もちろん転職が早ければ早いほど、費用は安く済みますが、費用がないからと焦って転職し、失敗してしまうことだけは避けたいもの。
本格的な転職活動に入る前に、最低でも50万円は貯めておきたいところです。
在職中の転職活動をオススメする理由!
今すぐ転職活動するための貯金がないという人は、在職中の転職活動がおすすめです。
というのも、先程の5万円の転職活動費用のほか、生活していくための生活費がかかるため。一人暮らしの人であれば、なおさら負担が大きくなりますよね。
退職後は退職金や失業保険があると考える人もいるかもしれませんが、自己都合の場合は、失業保険がすぐ手に入るわけではありません。
費用の負担をできるだけおさえて、納得できる転職をしたいと思うならば、在職中に転職活動をスタートするのが懸命といえるでしょう。
【※100人に実際にアンケート!】実際に在職中に転職活動した人の貯金額は?
では実際に在職中に転職活動した人はどれくらい貯金額があったのか?
今回100人にアンケートをとって、調査してみました。
転職開始時の貯金で一番多かったのは、200〜500万円でした。在職中の人のみのデータであることを考えると、かなり多めの水準となっています。
次いで、50〜100万円、1〜10万円と差はありますが、全体的に50万円以上貯金している人の割合が多いです。
転職活動期間で見てみると、1ヶ月〜6ヶ月と半年以内で終わらせる人が約8割を占めており、在職中にしっかり貯金をしてから、転職活動をしている人が多く見られました。
退職後に転職活動する場合の貯金額!100万円は必要?
在職中の転職が理想とはいっても、どうしても仕事をいますぐに辞めたいという人や、仕事を辞めてからでないと転職活動を始められないという人もいると思います。
退職後に転職活動するということになると、必然的に毎月の給料はなくなりますので、ある程度の貯金がないと、生活面でも精神面でも苦しくなってきます。
貯金はいくら必要?100万円あれば大丈夫?
退職後の転職活動となると、貯金で生活費と転職費用をまかなっていかなければなりません。
転職費用だけであれば、なんとかなる場合もありますが、毎月の生活費をくわえると一気に出費が多くなります。
特に一人暮らしの場合は、家賃や光熱費など払えなくなると生活できなくなるお金も含まれていますので、転職活動を始める前に毎月の生活費がいくらかかるのか把握しておくことが重要です。
退職後に転職する際の貯金額ですが、在職時が50万円ということを考えると、理想は生活費もまかなえる倍の100万円とは必要といえるでしょう。
もちろん転職活動が長くなれば長くなるほど、必要な貯金額は増えていきます。
在職中に転職活動していた人が200〜500万円は貯めていたことを考えると、じっくり転職活動したいという人は、200万円ほど貯金があると良いですね。
転職活動以外にかかる生活費・住民税・健康保険・年金!
生活費、転職費用だけ支払っていればOKと思われがちですが、意外と盲点なのが税金や保険、年金など生きていくのに必要なお金です。
在職中は給料から天引きという形で住民税、健康保険、年金を支払うことが多いですが、退職後は自分で手続きをして、自分で支払うことが義務になります。
健康保険や年金は、退職期間中でも支払っておかないと、将来的に損をすることがあるので、必ず忘れず手続きしなければなりません。
在職中は意外と気が付かなかった税金や保険、年金などの金額はかなり大きくなるので、余裕をもって貯金しておくことが重要です。
失業保険(失業手当)がもらえる期間と金額に注意!
退職すると自己都合でも会社都合でも失業保険をもらうことができます。この失業保険を頼りに退職したという人も少なくありません。
しかし、失業保険はケースによってもらえる期間や金額に大きな差があることを覚えておきましょう。
自己都合で会社を退職した場合、6年の保険者期間があったとすれば、手当をもらえるのは90日分となっています。
つまり、ざっくり計算で3ヶ月分しかもらえないことに。退職後ゆっくり過ごしたいという人もいるかもしれませんが、自己都合退職で失業保険が3ヶ月しかもらえないことを考えると、すぐにでも転職活動に取り掛からなければなりません。
また、自己都合の場合は、受給手続き後に7日間の待機期間があり、さらに3ヶ月間の給付制限期間があります。つまり、3ヶ月間は失業保険をもらうことができないのです。
会社都合の場合はすぐに支給されますが、自己都合ではかなり制限が厳しくなっていますので、失業保険に頼りきりになるのは避けた方が良いでしょう。
実際に退職後に転職活動した人の貯金額は?
退職後に転職活動した人の貯金額を調べてみたところ、一番多いのは100〜200万円という結果に。
100万円を超えて貯金している人の割合がぐっと多くなることがわかります。
とはいっても、3ヶ月以内に転職している人が約5割を占めており、失業保険をもらう前に転職を決めて雇用保険を継続するという形を取る人が多いようです。
貯金が足りなくても転職活動する方法!
貯金が必要とはわかっていても、今すぐに会社を辞めたい、すぐに転職したいという人もいますよね。
50万、100万貯めようと思うと、転職がなかなかできず、結局転職を開始するのが遅くなってしまった、ということもあるので、一概に貯金が足りないから転職をするなというわけではありません。
貯金がゼロの状態で転職をするのはできれば避けたいですが、少ない状態でも転職活動をスタートすることはできます。
在職中に転職活動できないか検討する!
転職活動というと、自分でウェブサイトを見たり、ハローワークに足を運んで転職先を探すのを想像する人も多いと思います。
ただ、そういう時間や貯金がない…といった人におすすめなのが、転職エージェントに相談することです。
転職エージェントは、自分がどういう会社を希望しているのか、ネットで専属のエージェントのヒアリングを受けるだけで、自分にあった会社を探してきてくれます。
自分で1から探す手間がなく、無駄に面接や企業展に足を運ばなくても良いので、貯金や時間が足りないという人に特におすすめのサービスです。
貯金額から転職活動できる期間を計算し早めに転職!
貯金があるにしろ、足りないにしろ、必ず貯金額から転職活動できる期間を計算しておくようにしましょう。
ある程度、どのくらいの期間まで転職活動できるかを事前に計算しておけば、金銭的にも気持ち的にも余裕を持って動くことができます。
職種や転職時期によっては、転職エージェントを活用することで、内定が早まるということも少なくありません。
自分が1から探してなかなか転職できず、貯金も使い果たしてしまった…という状況よりは、転職エージェントにある程度転職先の目星をつけてもらって、効率よく転職活動をした方が、納得のいく転職をすることができます。
生活費を減らしできるだけ長く転職活動できるように工夫!
貯金額を計算しておくことのメリットは他にもあります。貯金額と生活費を照らし合わせることで、節約をしながら転職活動を進めることができます。
在職中なんとなく参加していた飲み会や、食費などの出費を把握して、節約することで、その分転職活動資金に回せるはずです。
余裕をもった転職活動のために、削れる部分は削っておくのが懸命でしょう。
貯金なし(お金ない)でも転職活動する方法!
貯金がまったくない状況でも転職活動はできないわけではありません。工夫して転職活動を進めることで、貯金がない状態でもスタートすることはできます。
失業保険(失業手当)をできるだけ早くもらう!
失業保険は、自己都合の場合ですと、3ヶ月間はもらえない決まりになっています。ただ、場合によってはすぐに失業保険をもらえるケースもあります。
代表的なケースとしては職業訓練校に通うこと。職業訓練に通い始めると、給付制限なく失業保険をもらうことができます。
アルバイトや副業しながら転職活動をする!
退職後であっても、アルバイトや副業をしながら転職活動をすれば、生活費をまかなっていくことはできます。
貯金ゼロで転職費用もない、という人はまずアルバイトを探すところから始めてみるのも良いかもしれません。
ただ失業保険をもらい始めると、アルバイトや副業の金額によっては手当をもらえなかったり、減額されることがあるので注意が必要です。
転職に必要な貯金額と注意点のまとめ!
在職中に転職するにしても、退職後に転職するにしても、どちらにせよ貯金はある程度貯めておいた方がスムーズに転職を進めることができます。
逆にいえば、ある程度貯金ができたら、すぐにでも転職活動はスタートできるということ。
在職中に転職活動するのと、退職してから転職活動をするのでは30万円から40万円ほどの差があると言われています。
貯金がなくて今すぐ転職活動をスタートできないという場合でも、転職エージェントや転職サイトに早めに登録し、情報収集をしておくのはとても大切なことです。